いちょう2'nd (いちょうせかんど)

国際派(?)メンヘラの脳内。平和で平凡な日常を目指します。

ベトナム語の中級学習Tips3つ

昨日に引き続き、中級ベトナム語について書いていきたいと思います。
今日は具体的に、学習手段について。

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日本は中級向けのベトナム語教材がめっちゃ少ないです。
現在、私はあんまり積極的にベトナム語を勉強してはいないのですが、必要な場合は以下の方法を使っています。

 1.ベトナム人に聞く

 2.ベトナム人向け日本語教材を使う

 3.インターネット

 

ひとつひとつ、解説していきます。

 

1.ベトナム人に聞く

ベトナム人の知り合いがいるのであれば、彼らに聞いてしまうのが手っ取り早いです。

東南アジア特有の気質で、みんなとても親切(おせっかいな場合もあるけど……)なので、喜んで教えてくれます。

ただし、「日本語がうまいベトナム人を探す」ことが必要です。


会話練習であれば、どんなベトナム人でも有意義な学習相手になると思います。
でも、特別な言い回しの文法や、語彙の微妙なニュアンスを説明してもらう場合、相手の日本語力も高い必要があります。
学習者が英語もできる場合、「英語のできるベトナム人」も、良い学習パートナーになってくれると思います。

 

2.ベトナム人向け日本語教材を使う

文法を学ぶ場合、外国人向け日本語学習教材「みんなの日本語」のベトナム語解説を使う、という手があります。
日本語の文法から逆引きする形になるし、そもそも解説自体ベトナム語なので、ひじょーにわかりづらいですが……。紹介はするものの、あんまりおすすめはしません。

語彙を学習したい場合は、ベトナムで販売されている日越・越日辞典が非常におすすめです。日本で販売されているものよりずっと語彙数も多く、安いです。

難点としてはペーパーバックで、誤字がしばしばあること。でも、それを差し置いても、非常に使える。
ベトナム旅行の際や、お知り合いがベトナムに行く場合、頼んで購入するといいかもしれません。

 

3.インターネット

IT時代ですから、やっぱりこれが一番使えます……。

 

文法は東京外国語大学言語モジュール ベトナム語
http://www.coelang.tufs.ac.jp/mt/vi/
ここの、「文法モジュール」がとても便利です。

文法モジュール>ステップ名から探す、とクリックすると、基本文法から付加疑問文、間接話法と直接話法、等々の文法について解説を読むことができます。
初級学習者向け、と記載があり、中級にまでは届かないかもしれませんが、初級~中級の間くらい、初級+αくらいは余裕で網羅してる感じがします。

 

語彙は「mazii dictionary」

mazii.net

これが良いです。 ほんとに便利。

ベトナム人が作った日越・越日オンライン辞典なのですが、
単に語彙の意味だけではなく、例文や、漢字とベトナム語の対応など、広範囲に知ることができます。
ただし声調記号なしで越日検索をすると、変な感じになるので注意。
あと、Chromeのほうが正常に動作します。ほかのブラウザだと、ときどき画面がずれて見にくいです。

 

こんなところでしょうか。
英語の文法書を使う、という手もあるのですが、私はそこまでは手を出せていません……。
ですが、最近はベトナム語検定もできたし、キクタベトナム語とかも登場して、教材のバリエーションも増えている気がするし、今後、色々と教材が増えていくと良いな、と期待しています。

参考:

CD・赤シート付 キクタン ベトナム語【入門編】

CD・赤シート付 キクタン ベトナム語【入門編】

 

 

ベトナム語学習の悩み


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知人に頼まれて、ベトナム語を翻訳してました。

ベトナム人に対して行なった、アンケートの末尾に記入されている、感想部分です。
アンケートはほとんどが選択式の回答なのですが、感想だけ記入式なので、ちょっとお手伝いすることになったのでした。

 

ベトナム語学習教材の実情

ベトナム語は、文法は中国語と同じ孤立語族(※1)、
文字はアルファベット(※2)なので、比較的学習が容易な言語だと思っています。
ただし、マイナー言語すべてに共通する悩みですが……教材は少ないです。

 

大概は書店へ行くと、言語コーナーには「英語」「フランス語」「スペイン語」「イタリア語」「中国語」「その他言語」……といった分類が明記されていて、
いわずもがなベトナム語は「その他言語」に入るわけです。

ベトナム語のテキスト、実はそこそこにあるので、「なーんだ意外とあるじゃん」と思うかもしれません。実際、「意外に」あることはあります。
ただし、タイトルをよく見ると。
ゼロからはじめるベトナム語」「はじめてのベトナム語」「旅行で使えるベトナム語初級会話」……


入門書がほとんどなのです。

 

がびーん。

そして運が良ければ、日越辞書が一冊くらい置いてある。

 

つまり、

初級ができても中級に進めないのです。

こまる。

 

■初級と中級の違い

初級で教えられる内容は、主に3つ。
「あいさつ」「買い物」「疑問文」などの日常会話フレーズ、

ベトナム版アルファベット」「SVOの順番」などの基本の文法、
そして「わたし/あなた」「いきます」「たべます」「トイレ」「銀行」などの日常の主な語彙。
そんなところです。

いやね、「私は日本人と話しました。嬉しかったです。」くらいなら、初級レベルでも翻訳できるんですけど……。(Toi noi chuyen voi nguoi nhat ban. Toi vui.)
「今回の授業を受けて、とても貴重な体験をできたと心から感じています。」となると、無理なんです。
(Boi vi toi nhan lop hoc nay nen toi cam tay la co kinh nghien bo ich duoc tu day long.)
「受けて、」の接続はどういう文法なの??「貴重な」ってなんていうの??「心から」ってどう表現すればいいの??
……となってしまう。
 

文法も語彙も、初級向け教材では全然足りません。


そして日本には中級の文法書も無いし、日本で売っている辞書って、語彙が乏しいんです。

中高時代に使ったFore●tとかさ、Oxf●rd英和辞典とかさ、もっとこう、がっつり文法や語彙について載せているテキストが欲しい……。
もっと言うなら、ビジネスメールの書き方や、ことわざ・慣用句にまで触れたベトナム語テキストも欲しい。そして越越辞典も欲しい。

 

そんなこんなで、なかなか学習の難しい中級ベトナム語なのでした。
明日は自己流ベトナム語学習について書きます。

 

参考:初級学習のとき読んだ1冊。
文法書というより、文章で「ベトナム語のしくみ」を読んで楽しめる、新書感覚の本です。ベトナム語学習の導入にぜひ。

ベトナム語のしくみ《新版》 (言葉のしくみ)

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